外傷性頚部症候群
交通事故などで頚部の挫傷(くびの捻挫)の後、長期にわたって症状がでます。受傷時に反射的に頚椎に対する損傷を避ける防御のための筋緊張が生じ、衝撃の大きさによっては筋の部分断裂や靭帯の損傷が生じることによって起こります。安静にする習慣がつくと症状が長期化する原因となります。
症状
頚部痛、肩こり、頭痛、めまい、手のしびれ、など多彩な症状がでることがあります。
診断
診察所見やレントゲン検査、MRI検査を行いますが、検査では骨折や脱臼、脊髄損傷などは認められません。
治療
受傷後早期は安静が必要になる場合がありますが、安静期間はできるだけ短い方が良いでしょう。症状に対して鎮痛剤、筋緊張緩和剤、湿布、局所注射などを使用します。リハビリテーションでの運動療法を行い筋肉の血流改善、筋肉のコリを和らげ筋力強化を行います。物理療法を併用することもあります。長期の安静や生活制限は行わず、予防のための日常生活指導、運動や体操指導も併せて行います。